2018/8/10付日本経済新聞 朝刊 Deep Insight 「デル再上場と退屈な会社」 備忘録

日経新聞の村山恵一コメンテーターの話はいつも面白い(興味深い)ですね。

1997年の「私なら会社をたたんで株主にお金を返す。」というマイケル・デル氏(米PC大手デル創業者)の言葉の引用から始まる。この言葉から約20年、アップルはアメリカの企業として初めて時価総額が1兆ドルに達している、一方で、株主にお金を返す道をたどったのはデル氏だったということ。 その節目は2001年で、アップルはipodで音楽に進出、デルの無店舗販売(ネット販売)全盛の佐中、無謀だという批判を気にせず、直営店舗網を築き始めた。その後、ヒットを連発し、数年で主力事業が切り替わる「変化の経営」をアップルは実践してきたことがわかる。

2001年:パソコン 2006年:ipod 2009年:ipod&iphone 2017年:iphone&ipad&サービス と主力事業が見事に移り変わっている。アップルの変化への意欲とスピード最優先の姿勢に対して、日本は、、、変化を恐れ、経験・実績重視、保護主義、やめられない、、、そんな気がするのは気のせいではないよね。日本企業だって能力は高いと思うけど、力を発揮する方向が間違っていないか???

その他、気になった文章を記録する。

〇誰もが名前を知っている大企業でも、看板に寄りかかり、中身の変化を怠れば求心力が鈍り失速していく。 ⇒中小企業はいわずもがな

〇能力ややる気のある人材ほど、もっと刺激的な場所を、もっと面白い場所をと動き続ける。 ⇒有能な人材の流動性が高まる

〇組織に頼らず、自分磨きを優先するミレニアル世代が社会の要になる。 ⇒モチベーションの源泉となっている

〇あらゆる産業がIT化に向かい、逸材は世界的な奪い合いになる。 ⇒採用に関しては大手も小規模も関係なく同じ土俵で戦う

〇リスクをとり自己改造を続けるリーダーシップは、経営者が共通して問われるもの。 ⇒大手も海外も中小も関係ないよ

〇「日常の仕事に埋没し創意工夫が出てこない。」「減点主義の風土が抜きがたい。」「プロとの自負が強い社員ほど仕事のやり方を変えたがらない。」 人は大勢いる。 ⇒従業員だけでなく経営者にもね

〇「変革を」と叫び精神論を唱えて時間を浪費できる余裕はもはやない。具体的に職場や働き方を変え、働く人のマインドを変えるところまでもっていく必要がある。 ⇒本当の意味での働き方改革

〇自らを刷新できず、空気がよどんだ組織には活力生まれないどころか負の側面もある。自動車や素材の業界で相次ぐ品質不正などの問題も、風通しの悪い仲間内の論理が根っこにあるだろう。 ⇒なるほど!