2017/10/16付日本経済新聞 朝刊 「ネット求人からみた景気 仕事の幅拡大、賃金も上昇 クラウドワークス社長 吉田浩一郎氏」 備忘録

◯熟練のITエンジニアは引っ張りだこの状態で完全な売り手市場。約17%発注単価が増加した。世の中の需要増に対して、人材供給が追い付いていない。

◯仕事の幅が広がっている。これまではPG作成やデータ入力のような在宅型仕事がほとんどであったが、今はフィールド系(現場に出ていく仕事)も増えてきた。

◯フィールド系の仕事とは例えば、運輸や出前サービスの配達員など。都内では時給1000円では学生でも集まらず、1500円前後が相場になりつつある。

◯働く人にも変化がある。手にスキルを持ったフリーランスの技術者のような人だけでなく、最近は会社に勤めながら休日や暇な時間を生かしてネット経由で仕事を請け負い副収入を得たいという人が増えている。

◯公序良俗に反する仕事や著作権侵害にあたりかねない不適切記事を書かせるような求人に目を光らせている。仕事の質の確保はプラットフォーマーとしての責任。

ということで、人手不足感はクラウドサービスでも大いに感じられるところ。仕事の幅の広がり、多様な人たちの参加は目から鱗。

AIに仕事を代替されることを恐れる前に、こういった市中の多様なサービス提供者に代替されることを本気で注意すべきだろう。とは言うものの、優秀な人の能力を余すことなく活用できる場が提供される可能性が高まることで、社会全体で見れば良いことなんだろうなと思う。社会全体のレベルアップについていけなければ、専門家といえど厳しい将来が待っていることは間違いない。

あと、全業種一律で残業時間の上限を原則45時間にするのではなく、それぞれの産業の実態や仕事の特長に合わせたきめ細かい、柔軟な規制すべきというのは、本当にその通りだと思う。若い人、働く意欲そがれちゃうよ。「ネット企業の近くのカフェに夜行くと、オフィスから追い出された社員がPCに向かって仕事をしている。」って、ほんとに笑えない。ザッカーバーク、ジェフ・ベゾス、イーロンマスクは、9時~17時で働いていたのかってこと。(少なくともザッカバーグは死ぬほど寝食を忘れて没頭していたみたいだけど(「若き天才の野望」によると))